ごめんください!

上越では、他人の家を訪ねた時に玄関でこう言います。
他の地域で使う「こんにちは」と同じ意味合いで使います。
すると、玄関に出てきた家人から「おまん(あなた)、よく来たね。さあ、上がって。こたつあるすけ、そこにねまりない」と言われます。
「ねまる?」寝ることではありません。「座る」と言う意味です。
最近の人たちはほぼ使わなくなった方言です。
かつて冬の間は、隣り近所の人たちが集い、訪ねたお宅の「茶の間」でお茶を飲んだり、世間話をしたりして過ごしていました。それが地域のコミュニケーションの一つであり、色々な情報を得る大事な時間だったのだと思います。
しかし今は生活様式が変わり、訪ねてきた人に「そこにねまりない」と言えない家が増えました。
畳の部屋が少なくなり、ほぼフローリングの床にソファーか椅子の生活です。
フローリングの床の場合、冷たくて直に座ることはあまりありません。座る場合にはカーペットや座布団を敷いて使用しているお宅が多いのではないでしょうか。こたつで向かい合い、お茶をすすりながら世間話に花をさかせる機会が少なくなって来ています。
しかし、もみの木の家は違います。玄関ホールからスリッパなしで素足で歩けます。そしてリビングに来たお客様に「どこでもいいすけ、そこらへんにねまってくんない」と言えます。もみの木の柔らかくて冷たくない床が、冬でも直にねまることを可能にしてくれます。
床に直(じか)に座り、足を投げ出したときに感じる、何とも言えない心地よさ。
ソファや椅子での生活では味わえない、この「床に近い暮らし」が生み出す安心感は、人の心を不思議と解きほぐしてくれます。
心がリラックスすると、自然と会話も弾むもの。
そんな日々の何気ないやり取りが、家族や地域をつなぐ大切なコミュニケーションの場となります。
私たちが提案するのは、単なる「床材」ではなく、こうした温かい時間が生まれる「暮らしの舞台」です。
もみの木の魅力は、「ねまれる」心地よさだけではありません。
注目していただきたいのは、素足で歩いた時の「確かな踏み心地(グリップ力)」です。
浮造り(うづくり)加工を施した無塗装のもみの木の床は、一般的なフローリングと比べて滑りにくくなっているのが大きな特徴。
家庭内での転倒事故の一因として「床での滑り」が挙げられることもありますが、こうした床材の摩擦力の違いが、日々の安心感に大きく関わっていると考えられます。
近所のお年寄りが訪ねて来たときに「上がってお茶でも飲まんかね」と声を掛けます。その時に「おまんちの床滑るすけ、上がらんないわ」などと言われることがなくなります。
生活様式が変わっても、こんな貴重な機会を損ねない「ねまれる床」がある家づくりをしてみませんか。











